IoTって?その発想と着眼点
「創発」がもたらす新たなものづくり

ビジネスモデルを大きく変える可能性。

サファ IoTと前の時代の一番の違いは「availability(アベイラビリティ)」、可用性ですね。システムが継続して稼働できる能力。 昔は大手しか導入できなかったのですが、今や企業のサイズは関係ない。 センサ技術も簡単に手に入り、ネット環境はどこにでもありますから。

今はクラウドのサービスやインフラは整っていて運用費も安い。 昔はサーバーもデータセンターでレンタルしなくてはならなかったが、今やサービスの形で提供されています。

お金をかけることよりスピード感が大事。今日決めたことを数日で改善できるような。 組み込み基盤にしても導入後、ソフトを変えられるように準備をすることでスピーディーな変化に対応できます。 テスラの電気自動車が、ファームウェアのアップデートで機能を追加できるようになりましたが、 こういった思考や手法は基本的にどんなハードでも可能です。

付加価値をもたらすIoT、メリットとデメリット。

価格競争に勝てるという可能性ですね。 製品とソリューションをパッケージにして付加価値をつけることができますから。 その際に自社製品のデータ分析で判断する独自のノウハウを、プログラミングしてソフトに落としこむ。 ここで、うまく差別化を図れたら突出したユニークなパッケージができますよ。

さらに生産管理やメンテナンスに関しても、製品の中に計測するものを入れておけば、 ほっておいても24時間データが集積されて分析もできます。

セキュリティについてはいつも考えています。夜も眠れないくらい(笑)。 当社ではサーバーとデータベースのセキュリティは、大手企業に任せています。 ただデータの漏洩には外部からのハッキングだけでなく、内部からのアクセスというパターンもある。 だから顧客のデータに関しては、社内での取り扱いルールが必要です。

当社では顧客のデータなど、クラウド上に必要な情報を1~2ヶ月分しか残さないようにしています。 リスクの分散ですね。それとクラウド上の情報については、アクセス場所をコントロールできるようにしていて。 今もログイン+カードが必要なシステムを制作しています。 これだとパスワードが漏れても、カードがないとアクセスできない。 ただその場合、セキュリティとユーザビリティのバランスが難しいので、ケースバイケースで対応しています。

IoTをフルに自動化すると危険です。IoTは設計したことしか測れない。 想定外のことが起こるとダウンしてしまう。 だからある程度、人を動かさないとダメ。

仕事ぶりを計測するよりは、人のサポートになるものがいいと思いますよ。 私たちの商品も、現場の問題を解決するものが採用されますね。

未知の可能性を秘めた市場の開拓に挑む。

手を動かし、頭を柔らかくする。そうすれば、掘り起こすことのできる情報や課題が見えてくる。 たとえば初心者向けのマイコンの本を買って読みながら、自分で実験してみる。 ものづくり企業の人達はスキルが高いので、自分で一度つくってみること。そこからいろんな課題が見えてくるはず。

それと自分の事業のコアは何かを考えること。どこまでを自社の既存機能で取り組み、 どこからをアウトソーシングや新たな人材の採用で賄うか、そこの見極めが大切です。

大学生にやらせてみるのもいいですね。欧米の学生には6ヶ月のインターンシップがある。 彼らを採用することで企業も新しいアイデアを得られる。 うちではMITから2人インターンを採用して、いくつかシステムをつくってもらった。 彼らの発想を生かしながら、新しいニーズを掘り起こせる。 それとIoTでは「Multidisciplinary Engineering」=複数業界でのエンジニアリング、つまり連携が大切です。

IoT(モノのインターネット)Internet of Things